鍼灸などの東洋医学と西洋医学の違い
西洋医学は、この病気に対してはこの薬を使う、といったように対症療法が使用されています。また、医療器具を使って数字・画像などの明確なデータで確認することができます。臨床では、急性の病に対して効き目が早いという特徴があります。しかし、慢性の病に対してはなかなか効かないのが現状です。そして、治療期間が長ければ長いほど体に対する負担が大きくなります。これは一般に言う副作用です。また、原因不明の病に対しては治療法がありません。
一方で、東洋医学では、単なる一つの病気というとらえ方ではなく、人間を一つの個体と考えて、身体全体の状態を見ます。治療は、対症療法ではなく、身体全体のバランスを整える、いわゆる本治法です。これは身体に優しい自然療法であり、西洋医学に見られる副作用はほとんどありません。その反面、効き目はゆっくり、ゆっくりと積み重ねた末に出てくるのです。
日常では、東洋、西洋の二大医学の良いところをうまく活用することによって、良い結果を得られます。例えば、不妊治療の場合でも、当院に通っている多くの方が産婦人科で長い通院をしてきているので、薬や注射によって体が受けたダメージを修復させ、更に鍼灸治療によって体の妊娠環境を整えて、良い結果を得ています。もちろん、鍼灸治療のみで自然妊娠に成功できた方も結構いらっしゃいます。
このように、西洋医学のデメリットを認識し、それを補うように東洋医学を生かして体のダメージを最小限に抑え、尚且つ自分の目的である不妊治療を成功に導くことが大切なのです。